TOEICで英語を学ぶメリットを8つの切り口で考える~グローバル人材育成のヒント

英語の学び方は色々ありますが、その中でもTOEICを使った英語学習にはどんなメリットがあるのでしょうか?

まずは、TOEICとはいったいどんなテストなのか、その定義の確認から始めます。

TOEICの役割を確認した上で、個々のパートが内包している英語学習上のメリットについて見ていきましょう。

漠然と英語をゼロから学ぶよりも、TOEICを使った方が合理的に学んでいけることがわかるはずです。

目次

1.TOEICの定義を再確認しよう
5.見える化しにくいスキルを伸ばす(リーディング)
 6.リスニングパートのメリットを知っておこう
7.リーディングパートのメリットを知っておこう
8. やはりスコアアップが目下の課題という方へ
 
 
 

1.TOEICの定義を再確認しよう

日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する、世界共通のテスト。聞く・読む力を測る TOEIC® Listening & Reading Test と、話す・書く力を測る TOEIC® Speaking & Writing Tests により、4技能(聞く・読む・話す・書く)全ての英語コミュニケーション能力がわかります。

本記事では、その中でもListtening &Reading Testに限定して解説していきます。実際のところこちらのテストを採用している企業が圧倒的に多いからです。

TOEICのメリットは、この定義にある「日常生活やグローバルビジネスにおける生きた英語」が身に着けられることです。
どんなテストにも作成者側の意図があります。すなわち「受験者にはこんなスキルを身に着けてほしい」願いと言い換えることもできます。この意図を知り、それが自分が目指すものとほぼ合致しているかどうかを確認しましょう。もちろん合致していなければ他のテストに切り替えたり、テストそのものからしばらく距離を置いてもよいのです。

2.日常生活での英語とは?

レベルAすなわち860点以上の英語力は「自己の経験の範囲内では、専門外の分野の話題に対しても十分な理解とふわさしい表現ができる」とされています。レベルAが最高とされているので、これがTOEICを学ぶ際に目指すゴールイメージと考えられます。この評価からTOEICが理想とする日常生活での英語とは、「自分があまり詳しくない話題であっても何とか会話についてこられて、かつ、自分の体験に寄せて、自分の方からも会話に参加できる」イメージです。ビジネスであれば、コーヒーブレイクや、会食時の雑談、会議中のちょっとしたアイスブレイクに相当すると考えてよいでしょう。つまり日常会話とはいっても、夫婦や学生と教師、親子ではなく、ビジネスパーソン同士の日常会話に限定されています。

実は、日常会話は、この後お伝えするビジネス上の会話よりも難しい場合があります。なぜならば、ビジネスの場合はあらかじめ話される話題が想定できるのに対して、日常会話ではふいをついて予想外の話題が振られることがあるからです。この「どんな話題を振られるかわからないもの」に備えることは非常に難しいです。ですからTOEICを使って、あらかじめ、標準的な話題に耳を慣らし、また表現を覚えていくことが有効です。

3.グローバルビジネスにおける英語とは?

ここがTOEICの真骨頂ともいえます。たとえば日本人同士のやりとりにおける情報の質量を100としましょう。相手が外国人になった場合、もし私たちに十分な英語力がなければ、相手に伝える情報の質は低下し、量も著しく制限されます。同時に、そんな私たちの英語力に合わせ、相手側からの情報にも著しい制限がかかることになります。これは逆の場面を想像するとわかりやすいです。日本語をあまりわからない外国人を相手にする場合、わたしたちは意識的・無意識的に、伝える情報量を制限し、話す情報のレベルも平易なものに限定するはずです。これと同じ現象が英語で起こるということです。交換する情報の質や量が確保できないことはビジネスにおいては致命的です。ここを引き上げることこそ、TOEICで英語力を鍛える最大のメリットだといえます。

4.見える化しにくいスキルを伸ばす(リスニング)

ここからTOEICの具体的メリットについて述べていきます。まず英語スキルには見えやすいものと見えにくいものがあります一番見えやすいのはスピーキングです。英語が話せるようになれば、周囲からも一目瞭然ですし、誰よりも自分がその変化や成長を実感できます。一方見えにくいのがリスニングとリーディングです。英会話の際、相手が何を話しているか今一つ理解できなくても、とりあえずニコニコうなずいていた経験はありませんか?これは聞き取れていないことを暴露するのが恥ずかしいという心理と、会議などでは、いちいち自分一人のために流れを止めるわけにはいかないという事情があったりします。実際に、「今のところもう一度行ってください」と言えるのは、かなりの英語上級者に限られています。7割8割理解しているからこその余裕と言えるでしょう。TOEICではまさにこの部分を鍛えます。派手な発言がなければ目立ちませんが、それでもその場で流れている英語が理解できているということは、いつでも必要なときに発言できる余裕があることでもあるのです。

・パート6(長文穴埋め問題):パート5の短文を長文化したものです。違いとしては、長文化したことにより、「文脈的解釈」という要素が加わることです。たとえば十数行にわたる英文文書の一か所に空欄があり、そこに入れるべき適切な一文を選ぶ問題が加わります。これにより文書全体の論理構成を観察する力、またそうした論理構成をもって書く力が鍛えられます。
 
・パート7(長文読解問題):ビジネスで必要な大量の文書の速読力を鍛えます。たとえば相手先からのメールに関連情報URLが添付されていたり、添付ファイルが付いている場合には、メール+ネット情報+添付ファイルの3点を読みつつ総合的な理解が求められたりします。これを体現化したのが、マルチプルパッセージ(2つもしくは3つの文書から構成された読解問題)です。
 
 
いかがでしたでしょうか?TOEICのスコアアップテクニックは市場に出回っている良書に譲ることとして、まずはTOEICが私たちのどんな英語力を鍛えてくれるのか?他でもなくTOEICを使って英語を学ぶメリットについてお伝えしました。
 

8. やはりスコアアップが目下の課題という方へ

 
TOEICのメリットはわかった、しかし結局は語彙力を上げなければこうしたメリットも享受できないのではないか?
その不安はごもっとです。実際語彙力が不十分な状態でTOEIC問題を解答してみても、消化不良感が募るばかりだと思います。
TOEIC向け語彙力をまずは鍛えたい方は、こちらの動画から始めてみましょう。