社会人がTOEICで英語をやり直すメリット10選~グローバル人材育成(語学)のヒント

「とどのつまり英語を学ぶと、TOEICをがんばると、どれだけ自分が”得”するのか?」とシンプルな問いを自分に向けてみましょう。

その結果、様々なメリットがたくさん見つかれば、英語学習の中途挫折は回避しやすくなります。あるいは仮に途中で止めた場合でも、そのメリットが心の中で生き続けていれば、再開する可能性もあります。

また、自分だけのメリットだけでなく、自分の子供や周囲の人に与える影響も見逃せません。自分ががんばる姿は、自分が知らないところで、誰かを励ましたり、誰かを刺激していることが多々あるからです。

目次

 

1.勉強を再開する前に、英語をやり直すメリットをじっくり考えよう

英語の勉強の再開は、それを実行するメリットについての腹落ち度によって成否が分かれます。しかも、このメリットは他者が提唱するような一般論では弱く、あくまでも自分自身で感じるものでないとほとんど意味がありません今回は私なりに10個のメリットを提唱してはいますが、これは私にとっての10個に過ぎず、決して普遍的なものではありません。この10個をヒントに、ぜひ皆さんなりのメリットをじっくり考えてみてください

ダイエットであれ、筋トレであれ、他の資格試験であれ、結局は自分にとってのリアルなメリットを設定できるかどうかがカギです。また、もし自分でやろうとしたものを途中やめてしまったとしても、それは挫折だとか失敗などではなく、必要性やメリットがその程度のものだったというだけのことなので、自責は全く不要です。メリットがすごくあるからがんばる。メリットがそれほどないからがんばるのをやめる。ただそれだけのことです。ですから、あれこれ方法論を論じる前に、ぜひとも自分なりの「社会人になってから英語をやり直すメリット」についていろいろ想像を楽しみましょう。

ちょっと逆説的ですが、「やり直すメリット」を考える際の工夫として、「やり直さないのも”あり”」という逃げ道も作っておくといいです。人生においてすべては自分がやりたいからやるか、あるいは好き嫌いを超えてやらなければならないからやる、このどちらかだと腹をくくる。この判断も他人から強制されるようなものではなく、いつでも自分が自由に選択できるということ。まずはここを踏まえた上で、「やり直すメリット」を考えていきましょう。ずっと親から言われてきたから…、社会的空気感から…、会社から言われたから…という他者要素を外して、自分のフィーリングを主軸において探求していけば、英語をやるかやらないか、やるならどうやっていくか、自分なりの道筋がきっと見えてくると思います。

 

2.私たちには「使えるもの」を見分けるセンサーがある

TOEICに賛否両論があることは理解しています。ただこれほどまで多くの人が利用しているのは、どこかにTOEICは使えるものだという感覚があるからではないかと私は感じています。一番わかりやすいのがリスニングです。あれって、読むと本当に簡単な内容なのに、音声だけで解答するとなるとなかなか手ごわい。ここがまさに英語の悩ましいところです。今から難しい表現や単語をたくさん覚える必要はない。現時点で知っている単語で十分コミュニケーションはできるはず。実際スクリプトを読むとそう感じます。でも音声だけで、しかも聞き直しができない状態だと、本当に苦戦します。こうした苦い体験から、「ここクリアしたら、日常会話もビジネス会話も各段に楽になるんだろうなあ~」と想像が膨らみます。つまり、実践の世界で必要な要素がTOEICには含まれていることをなんとなく受験者はかぎ取ります。難しい表現を聞き取れないことや、理解できないことはあきらめられますが、中学英語に毛が生えた程度の内容なのに、全く聞き取れないというのは、かなり悔しいことであり、この部分こそ、実生活で使えそうなスキルだと感じているのだと思います。

仮にTOEICから離れ、英語全般として考えた場合でも、自分の人生にとって英語は「使えるもの」と仕分けする人も相当数いると思います。もちろん「使えないもの」と仕分けした人は、やらなければいいだけのことです。人生には、「やらなくていいこと」はやらないという勇気や割り切りも必要です。おそらく一番損をしているのは、「やらなければならない」とか「本当はやりたい」と思っているのに、実行に移れない状態だと思います。

さて、みなさんにとって、英語は「使えそうなもの(役立ちそうなもの)」「使えそうにないもの(役立たなさそうなもの)」どちらでしょうか?

 

3.メリット①:人生100年!TOEICは趣味の英語を膨らませる

ネットで必要な情報が手軽に入手できる時代です。知識がすぐに手に入る時代は、「知っていること」より「できること」の方に価値が置かれます。まさに英語も同じです。たくさん難しい単語を知っていることより、簡単な単語をガンガン使って発信できることの方が色々楽しい体験ができます

「知っていること」より「できること」の方が時間を要します。「その単語知ってます」にたどり着くまでの時間と、「その単語自由に使いこなせます」にたどり着く時間では、断然、後者の方が長いはずですね。

私自身も、この「知」と「実」のトリックに陥りそうなときがあります。たとえば講義の準備をしている時に、ネットや書籍などから様々な情報を手繰り寄せます。そうすると講義も何とか様になるようなものが出来上がってきます。しかし、それと同時に、ネット情報の編集だけで成立してしまう講義の「価値」について自問自答します。やはりネット検索や書籍からだけでは得られないような要素、すなわち「体験」や「実践」という要素を入れた方がいいのではないか?と考えたりもします。ネットや書籍での情報を栄養としつつも、そこに自分なりの体験や知見を織り交ぜ、かつ、受講者自身も色々体験できるように講義設計をしていこう、ということになります。

英語学習に話を戻しましょう。人生100年時代。ネットから簡単に入手できるような知識より、習得に時間がかかるものが、これから重要になってくるように思います。英語もそのひとつです。誰しもが簡単に身に付けられないからこそ、長い人生において挑戦する意義があるのではないでしょうか?1日でマスターできるような英語なら、英語は人生のToDOリストから多分消えていくと思います。習得に時間がかかるからこそ英語は面白いし再挑戦する価値があるのだと思います。

やり直しメニュー候補のひとつとして、英単語を挙げておきます。人生100年スタンスであれば、興味のある単語を手当たり次第かじっていけばいいでしょうし、短期速戦や実践を狙う人なら、基本動詞の稼働率を上げていけばよいでしょう。以下に紹介する拙著は、第1章から第3章までは全学習者対象の学習法あれこれ、第4章から第7章は趣味や教養の人生100年スタンスの英単語集、第8章は短期速戦用の基本動詞中心で構成されています。

【趣味の英語の世界を広げる英単語:英単語の鬼100則】

 

4.メリット②:TOEICが見えないチャンスを引き寄せる

TOEIC学習を継続している方は程度の違いこそあれ、これは薄々感じているのではないでしょうか?具体的なスコアも大事ではありますが、TOEICと取り組んでいるという現在進行形の情報が、「あの人に今度の仕事任せてみようか?」というチャンスを引き寄せます。つまりスコアや資格という目に見えるものだけでなく、何かと取り組んでいるというその姿勢、態度、雰囲気が、人や情報を引き寄せるということです。「何かこっそりがんばって、合格したらお披露目」という時代ではなくなりました。それよりも、「私は今●●に興味を持っている」「●●についていろいろ調べている」とオープンにした方が、情報もチャンスも引き寄せられやすい時代を私たちは生きています。そもそも「こっそりがんばる」には、「スコアや資格など目に見えるものを手に入れてない自分は恥ずかしい」という心理や、「TOEIC勉強していると言っている割にはスコアが低いなぁ、あの人」というような周囲の評価を気にしていることでもあり、こういうびくびくした状態では、あまり人もチャンスも寄ってこないように思います。何かに取り組んでいることを公表したからといって、「では実力のほどは?」「お手並み拝見」という意地悪な反応は、やや前時代的反応であり、今はそういう周囲の反応を気にせずに、堂々と何でも挑戦できる時代だと思います。

たとえば、TOEIC学習をしていることをオープンにしたため、通訳の仕事依頼が入ったとします。力不足や経験不足を理由に断ってもいいのですが、ダメ元でこんなふうに条件を打診してみるのもいいでしょう。

「確かに英語を勉強してはおりますが、通訳は未経験で自信が全くありません。もし、詳細な会議内容を事前に教えていただいたり、英語で伝えたいことを事前に教えていただくなど、十分な準備時間をいただけるのであれば、がんばれるかもしれません。あるいは、製品の仕様などの厳密な通訳などではなく、懇親や日常レベルの内容の通訳であればぜやってみたいです。」

私事ですが、社長付き通訳を命じられて商談に同席したことがあります。通訳としてのパフォーマンスは散々でしたが、社長の狙いは私に外国人との商談の場を体験させたかったようで、結果、挑戦したこと自体は正解でした。

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5.メリット③:TOEICで分・秒センサーが稼働し、生活密度も濃厚に!

私自身、英語の勉強からはだいぶ遠のいていますが、この「分・秒をいとおしむ習慣」は今も残っています。特にスマホの使い分けは我ながら絶妙だなぁと感心しています。電車に乗っているとき、「今この風景、この空気を堪能する」ときは何もしませんし、多忙なときは「今から5分だけ●●をする」というふうに頭を切り替えてスマホで調べ物をしたりします。これはTOEIC学習時代の名残だと思います。動画においても、情報収集に徹するときは、1.5倍速などに設定して、なるべく多くの動画を視聴しますし、動画から醸し出されるエッセンスやオーラ的なものを味わいたいときは標準速度で時間を気にせずに視聴するようにしています。こうやって、時間を合理的に使うときと、ゆったりと使うとき、敢えて何もしない時間などのメリハリがはっきりしているのも、TOEIC学習で培った財産だと自分では思っています。実際、他にやることがたくさんある中、英語を再開するとなると、「分・秒をいとおしむ」という着想はどうしても必要になってきます。

こちらの記事はTOEICをメインに扱ってはいますが、基本的に英語の試験勉強はどれも分・秒をどれだけかき集められるかにかかっていると思います。

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6.メリット④:親が英語はじめると、子もやりはじめる

子に勉強させたい親、生徒に勉強せせたい教師、部下に勉強させたい上司などなど。自分以外の誰かに勉強してもらいたいとき、まず自分自身が勉強に没頭するのが一番の処方箋だと言えます。ただしやる内容やレベルは、お互い違って構いません。自分がやりたい内容、自分に合ったレベルで、自分の勉強に集中するのです。なかなか勉強してくれない相手の存在が気にならなくなるくらい、集中するのです。そうしているうちに自分から「勉強を楽しんでいる人」ならではの楽しい空気が発せられてきます。この空気が自分以外の人の勉強をいざないます。そのときも、相手の進捗は自分の期待よりも遅いかもしれませんし、相手の勉強への熱量も、まだまだ自分のそれよりは低いかもしれません。それでも、手持ちのリソースは、相手を何とかすることに注ぐより、自分自身をさらに楽しく盛り立てていく方へ注ぎ続けます。

実際、企業でのTOEIC対策では、お子さんと一緒に勉強したり、お子さんから参考書を見せてもらったり、親子で勉強モードを楽しんでいる事例にいくつも遭遇しました。お子さんの教育が一番の課題だという方にとって、これは何物にも代えがたいTOEIC学習のメリットなのではないでしょうか。それくらい親自身が自分の勉強に熱を上げることは家族や周囲に良い影響を与えるということなのでしょう。英語講師である私も、教えることに熱を上げる以上に、私自身の学習への熱量を常にチェックするようにしています。そしてこれ以上に、生徒に勉強を促す良策はないと今でも思っています。

 

7.メリット⑤:TOEICで英会話のハードルが下がる

「TOEIC高得点でも英語が話せない」そう考えることも可能です。一方、「TOEICリスニング高得点は、英会話の負担を半分軽減する」と考えることもできます。スピーキングは実際に練習しないとできるようになりませんので、自信がないのは致し方ありません。しかしTOEICのスコアで自分のリスニング力を可能限り磨き上げておくことは可能です。英会話の機会が訪れるまでの間は、英会話の半分の要素であるリスニングをTOEIC学習でコツコツ積み上げておきましょう。

実際、TOEICのリスニングスコアが上がりますと、英会話の際、気持ちの余裕が生まれます。つまり自分が次に話す内容の心配などをせず、今話している目の前の相手に意識を向けられるようになります。そして、本当に自分が話す番になってから、ぼちぼち話し始めるよういなります。聞くことを楽しんでいるので、無理に話そうとしなくなりますし、話すべきか話さないべきかという判断も冷静にできるようになります。口数は減りますが、その分、いざ話すとなると、落ち着いて、言いたいことをゆっくり伝えられるようになります。この余裕は、本人の心がまえによるところもあるのですが、やはり相手の話をある程度聞き取れている余裕によるところも大きいと思います。

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8.メリット⑥:TOEICで語彙稼働率向上!終わりなき語彙学習にピリオド

「スクリプト(台本)を読めば十分わかるような英語なのに、1回の音声だけで理解するとなるとかなり難しい」

これはTOEICリスニング体験者がよく経験します。つまり、中級以上の学習者にとって一番の課題は、知っている単語を今以上に増やすことより、現時点で知っている単語の稼働率を上げることだということを、TOEICでのリスニングが教えてくれます。このことがわかればやることはシンプルです。まずは基本語彙で構成されている英文を聞き取れるように各種リスニングトレーニングを行うこと。そして、基本語彙を総動員したアウトプットの練習です。つまり、これ以上新しい知識を頭に詰め込むことよりも、すでに持っているリソースの稼働率を上げることのほうに重点を置けばよいということです。

このように「既存語彙の稼働率を上げる」という話をしますと、「いやいや、自分はまだそういう境地には達していない。まだまだ知らない単語が多すぎるので、単語学習は避けて通れない」と考える方が出てくるのも当然です。とりわけ、情報のアップデートが目まぐるしい昨今であればなおさらです。特に略語をはじめとする新概念の量産は現代の特徴の一つと言ってよいでしょう。ただ、略語や現代用語も分解してみますと、基本語彙や私たちがすでに知っている単語で構成されていることも多いです。そこで、語彙学習を続けたい方には、略語や現代用語中心の学習をお勧めします。これであれば、現代用語のアップデートと語彙学習、両方兼ねることができて合理的です。

【2分で学べる略語や現代用語中心の英単語動画】 

9.メリット⑦:TOEICでアジアがもっと身近になる!?

【メリットの⑦から➉までについて筆者がお話している動画】

12分の動画です。お急ぎの方は1.5倍速などに設定してお聞きください。

上の動画でも触れていますが、私個人としては、アジア人、とりわけ韓国の方と色々とコミュニケーションの機会を引き寄せられたことが、社会人として英語を学習し直す最大のメリットでした。「日本人の友人知人と話しているような錯覚」~これは、顏がほぼ同じ韓国人やアジア人だからこそ味わえる感覚だと思います。ただし、全く同じというわけでもなく、一例として、カップ麺のサイズが韓国の方が大きかったり、長幼の序が日本以上に重視されるなど、いろいろな違いもあり、そういう違いに触れるのもコミュニケーションの醍醐味でしょう。

英語の発音についてもアジア人同士様々な発見があります。たとえばほぼカタカナで通じる韓国語の場合、彼らの発音はかなり日本人に近いものがある一方、中国語圏の場合、四声という豊かなイントネーションや、日本人にとっては相当無理をしないと成立しない発音などもあるためか、彼らが話す英語はかなりクリアでメリハリもあり、日本人よりも英語に近い発音をしている印象があります。そんな中国圏の方々と英語学習について語り合ったのも楽しい思い出です。

こうしたアジア人同士のコミュニケーションも、やはりTOEICで培ってきた英語力、とりわけリスニング力による恩恵は大きいです。ネイティブ英語を基準としたTOEICで耳を鍛えていたため、日本人同様に、外国語として英語を話すアジア人の英語は、TOEICの英語よりもはるかに聞き取りやすかったです。これもTOEICで英語を学び直すメリットの一つでしょう。

 

10. メリット⑧:英語バイアス(優越感・劣等感)からの解放

外資系にでも就職しない限り、日本では英語ができない人の方が圧倒的に多いのが実情ですが、それでも環境によっては英語ができる人たちに囲まれたり、そういう人を垣間見ることはあることでしょう。TOEICで英語の洗礼を受けておくと、そうしたときに、過剰反応しなくなります。つまり、英語が聞き取れるようになると、英語が話せることに驚いたり、劣等感を抱くのではなく、その向こうにある話の中身に意識が向かうため、英語そのものにあまり心が揺り動かされなくなります。まして相手がネイティブスピーカーであればなおさらです。彼らにとって英語は母国語なのですから、我々より流暢なのは当たり前であり、私たちがそれに対して劣等感を抱くいわれは全くないのです。こうした当たり前のことであっても、普段英語に触れていなければ、ちょっと心が揺れ動いたとしても致し方ないことです。ただTOEICで日頃から英語の音に耳を慣らしていると、理解の度合いは別として、何か英語の音に感情が動くということがなくなることだけは確かです。英語から離れて、たとえばイタリア語を想像してみましょう。ここに日本人ながらイタリア語がペラペラな人がいたとします。私たちはその人に劣等感を抱いたり、気後れしたりするのでしょうか?おそらく、イタリアに特別な思いを抱いている人でもない限り、心はニュートラルなままだと思います。「へぇ、イタリア語話せるんだぁ」という純粋にその人のことをすごいって思うことはあっても、「それに比べてイタリア語が全くできない私は恥ずかしい」というような感情は生まれないと思います。TOEICで英語の洗礼を受けるということはまさにこれと同じ感じです。「あッ、あの人英語相当できそうだなぁ。今度英語で困ったらぜひ助けてもらおう」ぐらいの気持ちに留まり、相手の英語と自分のそれを比較して云々という感覚はだいぶ後退しているはずです。

 

11. メリット⑨:日英で味わいも2倍

これは私自身の外資系企業での体験です。通訳を介した会議では、外国人役員の英語と通訳による日本語とで、同じメッセージを2回聞くことになります。うれしいメッセージも、聞きたくないメッセージも2回聞くことになるので、良くも悪くも、メッセージが深く心にしみわたります。これは趣味の英語も同様です。たとえば翻訳されている英語の原書がある場合、翻訳で味わったあと、原書でもう一度味わってみる。どちらも言いたいことは同じではあるのですが、著者からのメッセージを直接受け取れるの原書は、やはり味わいが違います。どう違うかと聞かれると困るのですが、強いて言うならば、翻訳は「頭での理解」「言語的理解」に近く、原書は「腹落ち」「感覚的納得」「著者の魂に触れる」に近い感じがします。料理に例えてもいいでしょう。日本人向けに調整されたタイ料理がおいしいのはもちろんなのですが、現地でタイ人向けに提供されるタイ料理には、何とも言い難い味わいがある。そんな感じですね。前者は味覚としてのおいしさ、後者は味覚以外の彼らのソウルに少し触れさせていただいているような感覚ですね。

【洋書の味わいも日英で二倍に!】

以下に添付したのはアメリカの実業Neville Goddard から人生の奥義を学ぶ動画です。日本語で意味を理解したら、今度は英語で著者のエッセンスを直接感じてみましょう。何度も触れているうちに、翻訳とはあまたある解釈のひとつに過ぎないように感じられるようになり、「私はこう読んだ」「私はこう受け取った」という自分を起点とした読書が育っていきます。他人の解釈ではなく、自分の解釈でエッセンスを楽しむ~英語力を磨く先にはそんな贅沢が待っています。

 

12. メリット➉:他の外国語学習のハードルが下がる!?

これは間違いないです。他の外国語を学ぶ際、英語学習で体験した様々な手法を応用できるようになります。一学習者としてもっともその効果を感じるのが「シンクロ黙読」です。シンクロ黙読というのは、英語の音声を聞きながらテキストを読み、音声と文字を照合していく学習法です。この名称は私が普段便宜上使っているもので、英語教育界で浸透しているわけではありません。ですので呼び方は別に何でもいいのですが、「耳にする音から文字が浮かぶ」というのは、外国語学習においてはかなり安心感があります。中国語でのドラマを視聴していても、理解ができる箇所は決まって、その中国語の文字が浮かぶ箇所です。駅やショッピングセンターなどの公共施設に流れている中国語放送も同様です。分かる箇所は必ず頭の中で漢字化されています。当然ながら英語のアナウンスもやはり脳内で文字化している自分がいることに気づかされます。

 

いかがでしたでしょうか?英語を学び直すメリット10選を紹介しましたが、他にも探せばもっと見つかるはずです。ぜひ皆さんご自身ならではのメリットを探してみましょう。

 

 

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